大東高校の日々 号外(情ビ科)
「学校に会社がある」という魅力が、大東高校にある。
模擬株式会社DjoB(情報ビジネス科)
大東高校の情報ビジネス科には、模擬株式会社DjoB(ディージョビ)があり、本校情報ビジネス科に入学した生徒は一人1,500円(3株分)を出資して株式会社の運営しています。
平成27年に設立されたこの模擬株式会社DjoBは、今年9期目を迎えます。
設立以前は、一関市の補助を活用し「がんばっぺ~」を運営していました。いろいろやりたい事が思い浮かび新しい活動の提案が上がるたびに、補助金の利用規則などで思うように実行することができませんでした。そこで、『自分たちで資金を生み出して活動しよう』という思いが強まり、模擬株式会社を設立しました。
情報ビジネス科には『課題研究』の授業があります。総合的な学びに取り組むために、これまでの学習(1年生からの商業の学び)を更に形にして、研究発表や、作品の制作、上級の資格に取り組むなどの実践的な授業です。会社組織の学びは、1年生の『ビジネス基礎』、2年生の『マーケティング』で学び、『ビジネス基礎』では、売買や流通、会社組織について学習し、『マーケティング』では更に発展した学びである会社の形態や株主の権利について学びます。3年生の『総合実践』では会社の運営を体験します。
チャレンジショップやチャレンジ事業に取り組み、一関市民に楽しんでいただく企画運営として「みちのくプロレス」の興行をショッピングセンターの駐車場を借りて運営した年もあります。また、市役所が企画運営する事業への協力も進んで行い、「全国もちサミット」では地元の企業と商品開発を行い、「とりもっちぃバー」という商品を発表して、表彰されました。
模擬株式会社DjoB の活動
情報ビジネス科ガイダンス(4月)
情報ビジネス科3年生が1・2年生にガイダンスを行います。各教科の授業内容やコースの特徴、模擬株式会社DjoBの活動や各事業部の説明をします。
模擬株式会社DjoB株主総会(5月)
株主総会は、株主兼社員の情報ビジネス科と同科職員が出席し、各事業計画の議案について話し合います。
商研発表(7月)
商業を学ぶ生徒が商業に関する課題を設定し、成果を発表する大会です。
被災地ボランティア(7月)
陸前高田市で農地の除草や清掃を行い、失われた松林を再生させる取り組みが行われている高田松原で新しく植えたマツの間の草刈りを行います。
POP講習会(7月)
毎年この時期に2年生のキャリア教育として、POPクリエイター(1級)の菊池先生からマーケティングの知識とPOP広告の作成方法を学びます。
むろね夏祭り(7月)
室根の夏の風物詩で、盛りだくさんのイベントとグルメ・屋台のお手伝いをさせていただいています。
琢磨祭[文化祭](8月)
一般公開日は、飲食物を調理して提供する模擬店や昼食会場を運営します。
大東グルメ祭り(10月)
餅文化・一関をPR!オヤマさんとのコラボ商品「とりもっちぃバー/とりもっちぃカレー」を販売しました。情報ビジネス科の1・2年生と野球部は、当日の準備やテント設置を手伝います。
チャレンジショップ[販売実習](10月)
情報ビジネス科1・2年生は、なのはなプラザの特設会場で日本各地から取り寄せた名品を販売します。7月から準備を進め、商品の仕入れや検収、販売や決算など販売業務の全てを学び・体験します。当日は、トラックに積んである商品を会場に搬入し、企画案に従って商品を配置します。「お買い上げ、ありがとうございます!」 ⇒ 売り上げは、来年度の活動資金になります。
大原にぎわい市(11月)
模擬株式会社DjoB(2年生)が出店します。硬式野球部などの生徒も参加し、テントの設置や販売を手伝います。また、ボランティアの働き手として、各商店でも積極的にお手伝いします。
全国ご当地もちサミット[全国もちフェスティバル](11月)
餅食文化が盛んな一関市で、日本全国のご当地餅が大集結します。 全国から集まった団体が自慢の餅料理を提供され、地元企業のオヤマさんと共同開発した「とりもっちぃバー」などを販売します。
日本一はっとフェスティバル(12月)
登米の郷土料理「はっと」を広くPRするイベント。様々な種類のはっとを楽しめる中に、もちサミットで上位入賞した団体も出店することができます。
水かけ祭り(2月)
1657(明暦3)年の江戸の大火を機に始まった祭りは、350年以上続く伝統です。硬式野球部やソフトボール部など多くの生徒が手伝い、地元の祭りを盛り上げています。少し昔は大東高校(大原商業高校)の先生も装束に着替えて水かけ祭りに参加したという話も・・・。
桜ライン311(3月)
植樹で津波の足跡を残せば命を守れるはず。津波到達地点に桜の木を植えよう!陸前高田の植樹事業に参加し、模擬株式会社DjoBの古紙回収で得た収入の一部を寄付しています。桜の成長も楽しみに、毎年ボランティアに参加しています。
模擬株式会社DjoB 役員挨拶
取締役副社長 菅原球磨(2年)
コロナ禍の3年間、会社の活動は制限され、販売実習も規模を縮小して行われてきました。現在の情報ビジネス科は以前より生徒数が減少していることもあって、実践が難しかった部分もあります。しかし今期は、コロナ感染症の5類移行に伴って様々な制限が撤廃されました。いま見えている課題をひとつひとつクリアして、より良い会社にしていきたいと考えています。
現在の看板商品は「とりもっちぃバー」ですが、それ以降新たな商品の開発には至っていません。令和5年下半期になり、3年生から2年生に多くの仕事を引き継ぐ時期になりました。これから魅力ある商品を創り出すためにも、各部署が毎月企画会議を開けるようにし、さらに部署間や教師陣との連携を強化して活発な議論を重ねられる環境を整えていきます。
常務取締役 小山美桜(2年)
私たち情報ビジネス科は、1年生13人、2年生12人、3年生18人の計43人で活動しています。一番大きな活動は販売実習です。琢磨祭では全学年で、10月のチャレンジショップでは2年生が主体となって進め、対面販売や電話対応など接客に必要なスキルを実践的に学んでいきます。今年のチャレンジショップでは、全体で共通のテーマではなく活動班ごとにテーマを設定し、例年よりもオリジナリティを重視したものになっています。生徒数が少ないぶん個々のアイデアを活かし、一人ひとりが「リーダー」として動けるような会社にすることが私の目標です。